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2016-06-03 10:00:00


 「お客様の立場に立って考える」ことの重要性に関しては、接客などのサービス業に限らず、様々な業種や職種で共通することだと考えられます。実際に多くの企業や会社で「お客様第一主義」や「お客様目線」などの言葉が、経営方針として打ち出されていたり、スローガンとして掲げられたりしています。ところが、この経営方針やスローガンを実際にどのように実現させるのかについては、具体的な行動や実践にまで踏み込んで明示している企業が少ないように思われるのです。現実には「お客様第一主義」などは経営トップのかけ声だけであって、「お客様目線」とは正反対の行為が会社の中で横行していたり、企業の体質や社風が利益至上主義や隠蔽体質であり、常にお客様とは利益相反するような会社も存在しているのです。経営トップのかけ声だけで、達成する気のない経営方針やスローガンを掲げること自体が、顧客や社会に向けた企業の偽装行為であり、コンプライアンス(法令順守)やCSR(企業の社会的責任)が存在しない企業であることを、自ら認めていることになるのではないでしょうか。
 経営方針やスローガンを掲げることを目的とするのではなく、「お客様第一主義」や「お客様目線」を実践して、「お客様の立場に立って考える」ことを社風や企業の体質とする企業が、顧客や社会から信頼されることができるのです。そして、顧客や社会から信頼を勝ち得るためには、たとえ企業にとってどんなに都合の悪い事態や問題となる事実が発生したとしても、絶対に隠すことなく、嘘をつかない企業としての「透明性」と、企業がどのような状況や事態に追い込まれたとしても、絶対に諦めることなく、理解を得るために全力を尽くす「説明責任」が、企業に対して求められることなのです。