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2018-06-18 10:00:00
突然、部下から「相談があります」とか「お話があるのですが」などと言われると、上司としては非常に不安な気持ちになります。良い話でないことが予想されて、どんなに悪い話なのかと思い、上司は憂うつな気分に陥ることになります。ところが、実際に部下の話を聞いてみると、思ったほど悪い話ではなかったり、想定内や許容範囲の話であったりして、拍子抜けをしてしまうことがあります。ただ、このような場合に上司は、部下の話をそのまま素直に受け止めていてはダメなのです。部下が上司に相談するときには、部下は勇気を振り絞って、上司に話を切り出している場合がほとんどです。そして、部下は話をしながらも、悩んだり葛藤したりして、上司の表情や顔色を見ながら話をしているのです。ですから、最も重要で大切な事実や問題の本質について、部下が最初からストレートに話をすることなど、あり得ないことを前提に、上司は部下の話を聞かなければならないのです。間違っても、話の結論を急いだり、意味のない前置きや、最初の導入部分の話だけを聞いて、反応や判断することのないようにする必要があるのです。
多くの場合、部下が上司に相談をするときに、部下は解決策や打開策などの答えを、上司に求めているわけではありません。大切なことは、部下の相談の核心や本質を明確にすることであり、部下にすべてを喋らせ、部下からすべてを引き出すための傾聴のスキルが、上司に対して求められていることなのです。