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2017-01-04 10:00:00

 従業員のメンタルへス対策に関しては、「早期発見」が非常に重要であると言われています。「気づく」「気にする」「気にかける」と言って、従業員の態度や表情などの「変化」にいち早く気づいて対処することが大切であり、そのためには職場の管理職が非常に重要な役割を担うことになります。職場の管理職には、日ごろから従業員に声をかけたり、従業員と会話や雑談をする中で、従業員の「変化」をいち早く察知することが求められているのです。そして、従業員の「変化」だけでなく、従業員の「違い」に気づくことも、職場の管理職にとって重要な役割となります。いつも一人だけ「帰るのが遅い」とか、一人だけ「朝が早い」や「書類が多い」など、他の従業員との「違い」に気づくことも非常に重要なことです。朝は誰よりも早く出勤し、夜は誰よりも遅くまで会社に残り、休日も出社して仕事をするような従業員が、実は横領や着服などを隠蔽していたといった不祥事が、実際に多くの職場で発生しているためです。
 本来、従業員の「変化」と「違い」に気づくということ自体は、メンタルヘルス対策や不祥事対策に限ったものではなく、職場の管理職にとって重要な責務であり、本来業務であるはずです。ただ、職場で発生している様々な問題を、すべて職場の管理職の「責任」にしたり、すべてを管理職「まかせ」にしている会社では、再発防止を含めた本質的な問題解決などあり得ないのです。職場の管理職が安心して自らの能力を発揮できるように、職場環境や組織体制を整えることが、会社の最優先課題であると捉えて、従業員の「変化」と「違い」に気づく「リスク管理体制」を構築することが必要なのです。