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2015-09-26 10:00:00
山本五十六の言葉で「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は育たず」という言葉がありますが、最近の職場では、部下に「やってみせる」ことのできない上司が大勢いるようです。上司の能力や資質の問題もありますが、仕事の内容が多種・多様化していることや、全く経験のない部署への人事ローテンションなども大きく影響しているようです。そして、「やってみせられない」上司の失敗するパターンは、部下に対する威厳や体面を保つことに必死で、職場で無駄な労力やエネルギーを使い果たし、部下を「褒める」ことも「認める」余裕も皆無で、部下との信頼関係や職場環境を悪化させる事態に陥ることのようです。
上司が部下に率先垂範で自ら「やってみせる」ことは、非常に重要なことではありますが、それは人を育てるための必須要件ではありません。逆に上司が「やってみせられる」からといって、親分子分のような上下関係や、過去の経験則に頼ったパワハラと体罰だけでは、人は育たないのです。「人を育てる」うえで本当に大切なことは、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」、「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」 との上司の思いではないでしょうか。そして「人を育てる」ということは、「自分を育てる」ということなのです。