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2019-03-04 10:00:00
慢性的な人手不足の影響により、「会社を辞めさせてもらえない」という相談が非常に多くなっております。20代などの若年層に限らず、30代や40代の方からも「会社を辞められない」といった相談が増えています。職場の上司から「退職は認められない」や「後任が見つかるまではダメだ」などと言われ、「退職届を受け取ってもらえない」という状況に陥り、仕方なくそのまま働き続けているという場合です。ただ、ここで冷静に考えていただきたいのが、日本国憲法では「職業選択の自由」が保障されているということです。また、労働基準法では「強制労働」は禁止されていますので、辞められない会社などあり得ないということです。そして、退職するために必要とされる手続きは、民法や就業規則に基づいた、申出から退職日までの一定の期間だけであり、その期間が経過すれば誰でも会社を辞めることはできるのです。
ただ、ここで認識していただきたいのは、自らの意思で働き続けてきた会社を辞めるのであれば、それなりに摩擦や軋轢が生じることは当然であり、そのために自らが労力を費やすことも必然であるということです。そして、ひとたび退職を決断したのであれば、今まで働いてきた自らの「けじめ」としてや、次のステージへ進むための「ステップ」として、円満退職となるように全力で取組むことが必要なのです。会社を辞めるということは簡単なことではありません。「会社を上手に辞められる」ということも、働く人とって大切な能力なのです。